誤解されがちな「作り込みをしない」の意味

大抵の場合、そのチャットBot毎に専門分野があり、それに加えて挨拶・時間・天気などの定型文だったり、多少の冗談が言えるようになっていたりする。一方で、それ以外の会話を振ろうとしたら「質問の意図が理解できませんでした。」と言われる。人間が決めている以上、限界があるのだ。 WEKDAは簡単に言えば検索エンジンのインターフェースのようなものである。今の時代、GoogleやYahooを使ったことがない人は極少数だと思うが、全く意味不明の文字列を入力しない限り、検索エンジンはユーザーが求めた情報を(内容の是非は置いておくが)拾ってくる。
検索エンジンと人間の想定、どちらが多くの要求をカバーできるかは自明だ。 つまり、「作り込みをしない」とは会話のレパートリーに対して人間による調整をしないということを表すのだ。
WISDOM X とは?
WEKDAは同じくNICT様の開発したWISDOM X(http://wisdom-nict.jp/#top)で検索した内容をユーザーの発言に対する回答とする。WISDOM XがGoogleやYahooといった検索エンジンと違うのは、キーワードではなく質問に対する検索を行う点だ。 例えばあなたがテニスを上手くなりたかったとする。その方法をネットで検索する場合、多くの人は「テニス 練習方法」といったキーワードで検索するのではないだろうか。そして「テニスの上達の仕方は?」という質問調で検索することはほぼ無いはずだ。それはキーワード検索においては「テニスの上達の仕方は?」という文章が実際に含まれているページしか検索に引っかからないと考えるからであろう。(実際には結構普通に検索に引っかかるのだが) WISDOM Xは質問専門の検索エンジンである。実際に「テニスの上達の仕方は?」と打ち込んだ場合は下のように取得ができる。


「作り込みをしない」けど
WEKDAは、ユーザーからの入力をディープラーニングを用いてWISDAM Xで検索ができるような質問に翻訳する。WISDAM Xが検索した回答は、例えばユーザーのもとの入力が雑談であれば軽めの会話、困りごとであればアドバイスの形になるよう加工をしてからWEKDAの回答として表示される。

話しかけ方次第では写真のように「最高だね!」等、意外な返しを見せてくれる
