初となるインタビュー、今回は顧客満足度No.1のチャットボットサービス「sinclo」を手がけるメディアリンク株式会社様にお邪魔し、代表取締役社長 松本 淳志様に、インタビューをさせて頂きました。
「sinclo」の開発に至ったきっかけは何でしょうか?
きっかけは大きく2つありました。「ユーザーからのリクエスト」と、「我々自身が欲しかった」からです。
今の若い子は、電話のかけ方すら知らない子が本当にいるらしいんですよ。
スマートフォンでLINEやブラウザ、SNS系は使うんだけど、「この電話アプリ使ったことない!」って子が増えてきているんですよ。
今までは注文や、ユーザーのサポートを電話窓口で受け付けるだけで十分だった企業が、
受注が減ってしまったり、顧客満足度が下がってしまったりという事につながってしまいますよね。
CTI1電話やFAXをPCと統合させたシステムの総称。システムを提供している中で、そのような課題を抱えている企業様から多くのご相談を頂いていました。そこでチャットツールを開発したのがきっかけの1つです。
もう1つは、我々はCTIシステムの提供に加え、WEBで集客をやっているのですが、実際95%ぐらいが問合せも無く離脱してしまっている状態でした。WEBサイトまでは来てもらっているのに勿体無いと考えていて、チャットボットで1人1人に合わせた接客をしていった流れの中で、「CV2Webサイトにおける最終的な成果のこと。(ECサイトであれば商品購入、サービス/製品紹介であれば問合せ/資料請求)に導けるのではないか!?」ということで、我々自身にも必要になったというのが開発したきっかけです。
「sinclo」サービスを上手く使っているなと思う企業様はありますか?
事例でも公開していますが、某飲料水メーカー様や某人材派遣業者様は、どちらも既存ユーザーのサポート用途で使われていて「sinclo」を上手く使っていると思います。貴社ホームページの導入事例に挙げられている企業様にリンクで飛んだ時に、全くチャット画面が出てこなかったので、既存ユーザーサポートかな?と思っていました。
そうなんです。見られた企業様はマイページの中にしか出てこないんです。今までユーザーサポートはどう行っていたかというと、メールか電話での対応だったんです。メールだといつ返信が来るか分からないし、リードタイムがどうしても発生してしまうので、直に回答が貰える電話を選ぶユーザーが大半になってしまうんですよね。
企業側からすると電話での問合わせだと本人確認から始めなければいけないので、本題に入るまでに時間がかかってしまうし、マンツーマンでしか対応が出来ないため、同時に対応しなければいけない人数分のオペレーターが必要になり、人件費もかかってしまいますよね。
この問題も「sinclo」を導入してもらえれば、「カスタマイズの必要もなく解決できてしまうんです。」
マイページに導入すると、顧客情報が見えるようになるので本人確認もいらなくなるし、オペレーターは複数人と同時にチャットを行う事が出来るので、人件費も抑えられますよね。この用途で多くの評価をいただいています。
マイページに導入するだけで顧客情報が取れるというのは、「sinclo」にしかできないんです。
もう1つ「sinclo」にしか出来ないことに、B2Bの営業獲得があります。
一般的に、WEBからの問合せは会社名、名前、住所、メールアドレスの入力場所がそれぞれ分かれていますよね?その1つ1つを入力していくのが面倒で、離脱してしまう傾向があるんですよ。「sinclo」ではこれを防ぐためにビジネスメールで使用している署名を、チャットに張り付けるだけで全て「AI」が認識して、問合せが出来るようにしました。それだけで、CVR3Conversion Rate(コンバージョンレート)の略。が上がるんです。
「sinclo」は、既存会員のサポート用と、B2Bのマーケティング用で導入されている企業様が、やはり上手く使っているなと思います。
チャットボットビジネスをする中で悩みはありますか?
どうしても一定割合で解約されてしまうことが悩みです。そもそも、WEBサイトに人が来ないとチャットボットを入れてもどうしようもなくて、WEBサイトをリニューアルするのでチャットボットを導入するケースや、チャットボットを導入する事が目的であるケースだと、明確なゴールが無くゴールに向かった設計が出来ないので、ユーザーにも使いたいなと思う内容になっていなかったりするんですね。そういうお客様は失敗しやすいんですよ。それで解約というながれに…
例えば目的が顧客満足度を80%にしたいとか、電話でやっているんだけど応答率が60%と低いから80%に上げたいなど、CVRを何%にしたいとか明確なKPI4企業などの組織において、個人や部門の業績評価を定量的に評価するための指標。、目標があった上で導入を検討していただけると良いですかね。
ネームバリューで入れてみるということですか?
そうですね。最初は有難いなと思っていましたが、なかなか続かないのが現状です。チャットボットとのやり取りで最終的にオペレーターの方に移行するケースがあると思うのですが、オペレーターの方に対する教育制度で注力されていることはありますか?
電話のオペレーションとチャットのオペレーションでは、使う単語が違うのでパートナー様にお願いしています。テキストだとどうしても冷たく感じてしまったり、しゃべり言葉を使ってはダメだったりとか、B2Cなら絵文字を使うなどの工夫をしていかないと、ユーザーに冷たい印象になってしまうんですよね。教育に関してはその辺のノウハウをお持ちのパートナー様に全てお任せしています。
詳しくお話しすると、その会社様は不動産会社で、基本的にチャットで全てやり取りをしていて、その中で独自のノウハウを溜めていき、チャット運用を受託するビジネスを新たに始めて、今ではうちと協業していただいています。
他社様のチャットボットを触らせていただいたのですが、オペレーターの質という部分で課題を抱えている企業様も多いのではないですか?
うちが協業しているところは非常に良いところなので、安心してください!最終的に目指すところは、有人じゃなくて完全無人化なのかな?と思っているのですが展望はいかがでしょう?
我々としてはどちらも追いかけているのですが、「最終的には人だよね」というお客様と「完全に無人化したい」というお客様で二極化しているので、AIがいらないお客様にはAIの無い安いプランもあるし、AIが欲しいお客様にはAIをプラスしたものを用意し、両方に対応出来るプランを持っています。AIに関してはWatsonにつないでいるのですが、他所とは違い高度なAPIを使用しているので、前回の会話とか全部記憶していて、話の流れにあった回答を返してくれるようになっています。成功事例も続々と出てきていますね。
有人も完全無人化もどちらも見据えているという事ですか?
領域ごとに住み分けされると考えています。これだけ少子高齢化の中、全て人間でやりきることは出来ないので、AIを取り入れ、完全に無人化をしてやっていかなければならない領域もあると思うんですね。
AIの精度にしてもサンプルデータは人間が教えなくてはならないし、当然ながらテクノロジー、AIの知能、性能を上げていかなければならないと同時に、きちんとデータ収集できる仕組みもやっていかなければならないと思います。
何があっても「ここは人間だよね」って所は絶対に残さなければいけないと思っていて、その領域に関しては人間がサポートするのだけれど、いかに属人的にならない仕組み、マニュアルを作れるかを目指すべきだと思っています。
例えば、定型文はあるけれど、相手の年齢や性別に合わせて語尾の言い回しを変えるとか、一行で簡潔に、きちんと句読点を入れるとか、改行してくれる方にはアイスブレイクや余談をしてあげたほうが親切丁寧な印象を与えられるし、 そういう所ではきちんと有人対応を残していくのが今の僕の答えです。
まだAIもチャットボットも発展途上で、絶対にこれだって振り切れない、決め切っていないのがこだわりです。どう変化したとしても柔軟に対応できるようにしています。
メディアリンク株式会社様はこちらから ⇒ https://www.medialink-ml.co.jp/
sinclo製品情報・問合せはこちらから ⇒ https://sinclo.medialink-ml.co.jp/